きらい、すき、きらい。
ーーPrologーー
ーー高校2年生の秋も終わる頃。
同じクラスの真紀に
とあるSNSで知り合った
同じ学校の人を紹介したいと言われた。
「そういう人、無理やけん!」と
ぶった斬るのが南。
「南彼氏おらんっちゃけん、紹介してもらったらー?」
仲良しの明里と芽衣に言われながらも
断固拒否の南。
「そもそもSNSで知り合った人にまで紹介求めるってどんだけなん!」と
半ばキレ気味の南を他所に、
真紀、明里、芽衣の3人はその人の写真を
見ながら盛り上がる。
南はあんまり興味はなかったが、
同じ学級ならすれ違うことはあるかもと
思い一緒に見てみた。
デジカメ自撮りの白のタンクトップの
細身の男の人だった。
ーー思ったより普通の人なんだな…ーー
南はそう思いながらも、
「顔、覚えた。どっかで見掛けたら睨んでしまいそーだわ。」と言う南に
「南は厳しいな」と笑う3人…
何故か、彼は《オザワさん》と
あだ名が付いていた…。
こんな形で、彼を知った
南の中でオザワさんの印象は
最悪だった…。
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