昨日の夢の続きを話そう
「__きゃ⁉︎」


目の前に大きな人影が現れて、真正面から私に覆いかぶさってきた。

お、重……。
ずっしりとした冷たい感触が、私を部屋の背後に押しやる。
のしかかったまま押されるので、私はぐらぐら揺れながら後ずさりする。千鳥足でダンスしてるみたいに。

薄目を開けると、見慣れたグレーのスーツが目に入った。
島中先生の息は、すごくお酒臭かった。


「ど、どうしたんですか? 先生……」


ベッドまで来て、もうこれ以上後ろへは行けないってところで、島中先生は体を離した。
そして重たそうに頭を揺らし、虚ろな目を泳がせながら溜め息を吐いた。


「子どもができた」


それだけをぽつりと発して、再び私の肩に項垂れる。


「__は?」


こ。

子ども?

できた、って。どういう……意味?


「香澄、事務の子、覚えてる?」


耳鳴りがする。
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