昨日の夢の続きを話そう
「もう十二時か」
大きな月の明かりが、寝室の窓の、カーテンの隙間から漏れていた。
文庫本を閉じ、学生時代から使っている勉強机の上に置いた。
「明日も早いし、そろそろ寝よっと」
椅子から立ち上がり、両腕を真上にグッと伸ばしたそのとき。
玄関の方で、建て付けの悪い引き戸を無理やりこじ開けるような、ガタガタという乱暴な音が響いた。
「__先生?」
ベッドに腰掛けようとしていた私は、中腰で呟いた。
戸締りはしっかりしたはず。合鍵を持っているのは、先生しかいない。
今日、来るって言ってたっけ……?
最近、仕事の付き合いの飲み会が多い。
なかなか会える時間が取れなかったから、サプライズで会いに来てくれたのなら嬉しいけど。
そんなことを考えている間にも、強引な力加減で戸が閉まり、今度はドタ、ドタと床に崩れ落ちそうな音痴なリズムでこちらに近づいてくる足音が聞こえた。
「島中先生、だよね……?」
私は誰に確認するともなく、呟いた。
なんだかよくわからないけど、ただならぬ気配を感じる。
私は恐る恐る自室の襖を少しずつ静かに開け、警戒しながら頭をちょっとだけ出して居間と玄関に繋がる廊下を覗いた。
すると、次の瞬間。
大きな月の明かりが、寝室の窓の、カーテンの隙間から漏れていた。
文庫本を閉じ、学生時代から使っている勉強机の上に置いた。
「明日も早いし、そろそろ寝よっと」
椅子から立ち上がり、両腕を真上にグッと伸ばしたそのとき。
玄関の方で、建て付けの悪い引き戸を無理やりこじ開けるような、ガタガタという乱暴な音が響いた。
「__先生?」
ベッドに腰掛けようとしていた私は、中腰で呟いた。
戸締りはしっかりしたはず。合鍵を持っているのは、先生しかいない。
今日、来るって言ってたっけ……?
最近、仕事の付き合いの飲み会が多い。
なかなか会える時間が取れなかったから、サプライズで会いに来てくれたのなら嬉しいけど。
そんなことを考えている間にも、強引な力加減で戸が閉まり、今度はドタ、ドタと床に崩れ落ちそうな音痴なリズムでこちらに近づいてくる足音が聞こえた。
「島中先生、だよね……?」
私は誰に確認するともなく、呟いた。
なんだかよくわからないけど、ただならぬ気配を感じる。
私は恐る恐る自室の襖を少しずつ静かに開け、警戒しながら頭をちょっとだけ出して居間と玄関に繋がる廊下を覗いた。
すると、次の瞬間。