男性恐怖症なんて関係ない!?


「何かあったのか?」

「え?ど……どうしてですか?」
日本語いけてるよね?

「時間ギリギリに来るなんて珍しいし、挙句にずっとぼーっとしてる」

「いや……別に大したことでもなんでもないんですけどね?」

「の割には上の空だな?」



だってあの先輩怖かったんだもん!



「あの……」

「なんだ」


いや言うんだ!自分!

「サイン書いて貰えませんか?」

「は?」

想像以上に大きな声で言いすぎた……




「あの……と友達に頼まれて……
でも……あたしから言うのもなあ……って思ったりして……その……」


「サインくらいいくらでもかいてやるよ」


「え?いいんですか!?」

嘘!
いいの?


「ねぇ?それってほんとに友達?」

げ……
さすが陽向先輩鋭い



「え?」

「友達に頼まれたってほんと?」


「ほ……本当です!」

「ふーん?そ?」


それよりも早く書いてもらって早く渡して……
もぉ関わりたくない……
だって……





『ちゃんと貰ってきてよね?じゃないと何するかわかんないよ?手段は選ばないから!私』





「あの……サインを……」

「じゃそいつに自分で来いって言っておけ」

はい?
自分で?

「あ……いや……その……なんか恥ずかしいみたいで……だから……その……」


「知るかそんなもん」

「あ……はい」



え……
どーするの?ね?どーするの?自分……



あーりーえーなーいー!


< 109 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop