男性恐怖症なんて関係ない!?
実はというと…
腹式呼吸の練習で滝沢先輩?があたしのお腹に手を置いて教えてくれてるんだけど…
男性恐怖症のあたしが耐えれるわけなくて
教えてくれてるのにだんだん呼吸するのが苦しくなって、手足の震えも止まらなくて…ホント一瞬目の前が真っ白になった…んだけど…
まさかのそれを見事に支えてくれて…
さっきからずーっと背中をさすってくれてる。
助けてくれてるのはすごく分かるんだけど…それがあたしにとって逆効果なわけで…
ほんとに次こそ意識飛びそう…
「できたかな?
次みんなの実力見せてもらおうかな?
今やった腹式呼吸意識しながらね!」
そんな先生の一言で一人ずつ歌たうことになって…
なのに…何故かほかの人が歌ってるあいだもあいつは背中を支えながらさすってくれてる…
普通の女子なら嬉しいんだろうけど…
あたしはと言うと…ちっとも嬉しくない…
早く離れて!
なんて思っていると
「次、蓮」
やっと離れた…。
~♪
すごい上手…
気になってふと見上げた。
すごく綺麗な声で…すごく男らしくてでもどこか可愛さがあって…
見た目とは全然違うくて、つい聞き入ってしまった…。
素直にこの人はすごいそう思った
「大丈夫か?」
「へ?
あ…あ…はい…」
歌ってる時はいいとしよう…
やっぱり男だし…無理だ…。
「次、裏山さん?」
「あっ、はい!」
よし!
スイッチ入れ替えて…
あたしの実力見せつけないと!
絶対この3年間でデビューしてやるんだから!
この歌声で人生が180℃変わるなんて思ってもみなかった…。
でも…
今では毎日が幸せだよ!
ぅん!
みんなで目指すんだ!
大きな舞台を!