一途な小説家の初恋独占契約
「……キミが好きだ。ずっと好きだった。キミに、恋していた」
「まさか……」
「昨日再会して、確信した。やっぱりキミが好きだ。もっと好きになった。突然現れた僕を優しく受け入れたところも、真剣に仕事しているところも。楽しそうに話してくれるところも、泣き虫なところも。おいしそうに食事するところも、率直に言い返してくれるところも全部。それから……」
「まだあるのっ!?」
「まだ全然言い足りない」
「もういいからっ!」
思わずジョーの口を私の手で塞ぐと、目を丸くしたジョーは、その大きな瞳を目尻から融けるように綻ばせる。
それがすっと細まったかと思うと、手のひらに熱いものが触れた。
な、舐められた……!?
「ひゃっ!?」
唇からパッと離そうとした手は、ジョーに捕まる。
騎士のように私の手を携えたジョーは、それを自分の口元に運び、優雅に私の指にキスを落とした。
「汐璃が好きだ……愛してる」
「……ジョー」
「キミがすぐに応えられないというなら、今は何も言わないで。言ったでしょ……? 僕がキミに、恋を教えてあげる」
十本の指に恭しく口づけした騎士は、最後に私の頬にキスし、そう呟いた。
頬の真ん中にしていたはずのキスは、いつの間にか唇のすぐ横にまで来ていた。
息が苦しい。
ジョーの視線を受け止めきれず、私は俯いて口元に手の甲を当てる。
押さえてないと、心臓が飛び出そう。
必死で息を整えようと、もう一つの手を胸に当てる。
口から出られないんじゃここからとばかりに、胸を突き破るように心臓が激しくうごめいている。
全身が熱い。
すぐ傍でピタリと動きを止めたジョーからも、熱が伝わってくる。
離れなきゃと思うのに、身体が動かない。
ジョーが、身じろぎをする。
それにつられて、ピクッと肩を揺らした私に、再度動きを止め、ジョーは、ゆっくりと自分の口元に当てていた私の手に、その唇を押し当てた。
「まさか……」
「昨日再会して、確信した。やっぱりキミが好きだ。もっと好きになった。突然現れた僕を優しく受け入れたところも、真剣に仕事しているところも。楽しそうに話してくれるところも、泣き虫なところも。おいしそうに食事するところも、率直に言い返してくれるところも全部。それから……」
「まだあるのっ!?」
「まだ全然言い足りない」
「もういいからっ!」
思わずジョーの口を私の手で塞ぐと、目を丸くしたジョーは、その大きな瞳を目尻から融けるように綻ばせる。
それがすっと細まったかと思うと、手のひらに熱いものが触れた。
な、舐められた……!?
「ひゃっ!?」
唇からパッと離そうとした手は、ジョーに捕まる。
騎士のように私の手を携えたジョーは、それを自分の口元に運び、優雅に私の指にキスを落とした。
「汐璃が好きだ……愛してる」
「……ジョー」
「キミがすぐに応えられないというなら、今は何も言わないで。言ったでしょ……? 僕がキミに、恋を教えてあげる」
十本の指に恭しく口づけした騎士は、最後に私の頬にキスし、そう呟いた。
頬の真ん中にしていたはずのキスは、いつの間にか唇のすぐ横にまで来ていた。
息が苦しい。
ジョーの視線を受け止めきれず、私は俯いて口元に手の甲を当てる。
押さえてないと、心臓が飛び出そう。
必死で息を整えようと、もう一つの手を胸に当てる。
口から出られないんじゃここからとばかりに、胸を突き破るように心臓が激しくうごめいている。
全身が熱い。
すぐ傍でピタリと動きを止めたジョーからも、熱が伝わってくる。
離れなきゃと思うのに、身体が動かない。
ジョーが、身じろぎをする。
それにつられて、ピクッと肩を揺らした私に、再度動きを止め、ジョーは、ゆっくりと自分の口元に当てていた私の手に、その唇を押し当てた。