溺愛プリンス~秘密のフィアンセ~
自転車を走らせること数分。
北条コンチェルンの本社に到着するなり、箱の中を確認する。
「…よし、崩れてない…しかし、大きいビル」
自転車を邪魔にならないところに停めて、緊張の面持ちで、受付へ。
そろそろ午後9時になろうと言うのに、まだ受付嬢が居ることに感心する。
「…『Rose Jardin』の者なのですが、依頼された品物を持ってきたのですが」
「…承っております。最上階の社長室へどうぞ」
「…社長室…ですか?」
…まさかの社長からの依頼だったとは。
更に緊張してきて動きがおかしくなる。
そんな私を見ながら、受付嬢が笑っていることなど気づかない。
…最上階に着くと、又しても受付嬢が…いや、秘書のようだ。
「…朝倉様ですね。こちらへどうぞ。ご案内致します」
そう言うと、秘書に連れられて社長室のドアの前。
ノックし声をかけると、ドアを開けた秘書は私だけを中に招き入れると、自分は持ち場に帰ってしまった。
恐る恐る、私に背を向けた大きな椅子に声をかけた。
「…Rose Jardinの朝倉ですが、ご要望の物をお持ちしました」
そう言うと、デスクの上にサッと箱を置き、そそくさと帰ろうとして、ドアに手をかけた。
「…待ってください。取りに行くつもりが、わざわざ持ってきていただいて申し訳ない。あの、申し訳ないついでに、一緒に食べていかれませんか?」
…その声に聞き覚えがあった。
北条コンチェルンの本社に到着するなり、箱の中を確認する。
「…よし、崩れてない…しかし、大きいビル」
自転車を邪魔にならないところに停めて、緊張の面持ちで、受付へ。
そろそろ午後9時になろうと言うのに、まだ受付嬢が居ることに感心する。
「…『Rose Jardin』の者なのですが、依頼された品物を持ってきたのですが」
「…承っております。最上階の社長室へどうぞ」
「…社長室…ですか?」
…まさかの社長からの依頼だったとは。
更に緊張してきて動きがおかしくなる。
そんな私を見ながら、受付嬢が笑っていることなど気づかない。
…最上階に着くと、又しても受付嬢が…いや、秘書のようだ。
「…朝倉様ですね。こちらへどうぞ。ご案内致します」
そう言うと、秘書に連れられて社長室のドアの前。
ノックし声をかけると、ドアを開けた秘書は私だけを中に招き入れると、自分は持ち場に帰ってしまった。
恐る恐る、私に背を向けた大きな椅子に声をかけた。
「…Rose Jardinの朝倉ですが、ご要望の物をお持ちしました」
そう言うと、デスクの上にサッと箱を置き、そそくさと帰ろうとして、ドアに手をかけた。
「…待ってください。取りに行くつもりが、わざわざ持ってきていただいて申し訳ない。あの、申し訳ないついでに、一緒に食べていかれませんか?」
…その声に聞き覚えがあった。