溺愛プリンス~秘密のフィアンセ~
自宅アパートに戻った私は、自分がしでかしたことに後悔する。
もう、ルイに会うのはよそう。
ルイに近づくことは、自分にとって、プラスにはならない気がした。
それからしばらくはまた、ルイに会うことなんてなくて、考えないようになって、毎日お菓子を作ることに集中していた。
そんなある日、定休日に久しぶりに実家に帰ることになった。
…今日は、父の命日だった。
母と二人でお墓参りに行くと、自宅へと戻った。
私の持ってきたお菓子を食べながら、アルバムを見て、他愛のない話をする。
父の話や、私の小さい頃のはなしで盛り上がっていると、一枚の写真が目に留まった。
「…この写真、お母さんとお父さんと私と…この横に写ってる男の子って誰?全然知らないんだけど」
私の横で、可愛い笑みを浮かべて、写っている男の子。
私は一人っ子だし、父にも母にも似ていない男の子。
薄茶色の髪に、青い瞳がとても綺麗な…
「…あぁ、近所のルーちゃんね」
「…ルーちゃん??」
「…いつ見ても、一人で、寂しそうにしてて、私たちが気にかけるようになって、うちによく遊びに来るようになって、兄弟のいない美々に、お兄ちゃんができて、美々ったら、帰るときになると、大泣きで毎日大変だったのよ?『大きくなったら、ルーお兄ちゃんのお嫁さんになる』って言ってて。でも、それからしばらくして、親御さんの都合で引っ越してね…今ごろ何してるのかしら。あ、毎年、美々の誕生日にはプレゼントを送ってくれてたのよ?そう言えば、今年は届かなかったわね」
もう、ルイに会うのはよそう。
ルイに近づくことは、自分にとって、プラスにはならない気がした。
それからしばらくはまた、ルイに会うことなんてなくて、考えないようになって、毎日お菓子を作ることに集中していた。
そんなある日、定休日に久しぶりに実家に帰ることになった。
…今日は、父の命日だった。
母と二人でお墓参りに行くと、自宅へと戻った。
私の持ってきたお菓子を食べながら、アルバムを見て、他愛のない話をする。
父の話や、私の小さい頃のはなしで盛り上がっていると、一枚の写真が目に留まった。
「…この写真、お母さんとお父さんと私と…この横に写ってる男の子って誰?全然知らないんだけど」
私の横で、可愛い笑みを浮かべて、写っている男の子。
私は一人っ子だし、父にも母にも似ていない男の子。
薄茶色の髪に、青い瞳がとても綺麗な…
「…あぁ、近所のルーちゃんね」
「…ルーちゃん??」
「…いつ見ても、一人で、寂しそうにしてて、私たちが気にかけるようになって、うちによく遊びに来るようになって、兄弟のいない美々に、お兄ちゃんができて、美々ったら、帰るときになると、大泣きで毎日大変だったのよ?『大きくなったら、ルーお兄ちゃんのお嫁さんになる』って言ってて。でも、それからしばらくして、親御さんの都合で引っ越してね…今ごろ何してるのかしら。あ、毎年、美々の誕生日にはプレゼントを送ってくれてたのよ?そう言えば、今年は届かなかったわね」