溺愛プリンス~秘密のフィアンセ~
「…ルイさんの気持ちはとても、嬉しいです」
「…美々」
私は、ルイから体を離して、少し困ったような笑みを浮かべた。
「…ルイさんは、北条コンチェルンの社長ですよね。とても忙しい方です。私の傍になんて、居られません。いてはいけない人です。私は独りじゃない。寂しい思いなんてしません。貴方は、RoseJardinの、大事なお客様。そして私は、その店の一パティシエに過ぎません。それ以上でもそれいかでもない。ルイさんには、これからもっともっと大事な人が出来るでしょう。
もう、お店以外で、ルイさんにはお会いしません。
それでは失礼します」
そう言って、部屋を出ていく。
が、ルイは、それを許さないと言わんばかりに、私の手首を強く掴んだ。
「…ルイさん」
「…私には、美々、君が必要だ」
「…大企業の社長の言葉とは思えませんね」
…あえて、突き放すような言葉を言い放つ。
「…美々が、好きになれるのは、この私だけだ。他の男なんて、好きになれない。美々はもう、ずっと私のモノだ」
「…そんな事ありません」
そう言い捨てると、ルイの手を振り払い、私は家を飛び出した。
…ルイはもう、私を追いかけては来なかった。
「…美々」
私は、ルイから体を離して、少し困ったような笑みを浮かべた。
「…ルイさんは、北条コンチェルンの社長ですよね。とても忙しい方です。私の傍になんて、居られません。いてはいけない人です。私は独りじゃない。寂しい思いなんてしません。貴方は、RoseJardinの、大事なお客様。そして私は、その店の一パティシエに過ぎません。それ以上でもそれいかでもない。ルイさんには、これからもっともっと大事な人が出来るでしょう。
もう、お店以外で、ルイさんにはお会いしません。
それでは失礼します」
そう言って、部屋を出ていく。
が、ルイは、それを許さないと言わんばかりに、私の手首を強く掴んだ。
「…ルイさん」
「…私には、美々、君が必要だ」
「…大企業の社長の言葉とは思えませんね」
…あえて、突き放すような言葉を言い放つ。
「…美々が、好きになれるのは、この私だけだ。他の男なんて、好きになれない。美々はもう、ずっと私のモノだ」
「…そんな事ありません」
そう言い捨てると、ルイの手を振り払い、私は家を飛び出した。
…ルイはもう、私を追いかけては来なかった。