溺愛プリンス~秘密のフィアンセ~
4.「…貴女にキスの花束を」
「…最近、ルイは店に来ないね」
仕事中、私の真横に立ったシェフが突然そう言ったので、私は体をビクつかせた。
「…驚かせないで下さい、シェフ。…お忙しい方ですよ?そうそうお店には、こられませんよ」
「…そうか?…もしかして、ルイとは、プライベートで会ってるとか?」
シェフの言葉に目を見開いて、直ぐに否定。
「…な、何を言うんですか?そんな事あるわけないじゃないですか?」
あんまり否定するから、シェフはそれ以上もう何も言ってはこなかった。
時間と共に、ルイ、のことは、忘れられる。
そう思っていたのに、忘れるどころか、思い出さない日はなかった。
たった数日間一緒に時を過ごしただけの相手なのに。
色んな顔を見せるルイ、そのどんな顔も全て思い出される。
…その日も長い一日を終え、私は自転車にかけられた鍵を外す。
自転車に乗り込もうとすると、ライトに照らされ、眩しくて、目をしかめてそちらを見た。
すると、黒の高級車から、誰かが降りてきた。
相変わらずライトが眩しくて、シルエットしかわからない。
「…誰?」
「…美々」
静かに近づいて来た人が私の目の前に立った。
ライトの眩しさが消えて、やっと顔が見えた。
「…ルイ、さん」
「…しばらく仕事で海外にいて、美々に会いに来れなかった。ゴメンね」
そう言って私の頭をクシャクシャと撫でたルイ。
そこで、初めて自分の気持ちに気がついた。
こんなにも、ルイに会いたかったなんて。
こんなにも、ルイが恋しかったなんて。
仕事中、私の真横に立ったシェフが突然そう言ったので、私は体をビクつかせた。
「…驚かせないで下さい、シェフ。…お忙しい方ですよ?そうそうお店には、こられませんよ」
「…そうか?…もしかして、ルイとは、プライベートで会ってるとか?」
シェフの言葉に目を見開いて、直ぐに否定。
「…な、何を言うんですか?そんな事あるわけないじゃないですか?」
あんまり否定するから、シェフはそれ以上もう何も言ってはこなかった。
時間と共に、ルイ、のことは、忘れられる。
そう思っていたのに、忘れるどころか、思い出さない日はなかった。
たった数日間一緒に時を過ごしただけの相手なのに。
色んな顔を見せるルイ、そのどんな顔も全て思い出される。
…その日も長い一日を終え、私は自転車にかけられた鍵を外す。
自転車に乗り込もうとすると、ライトに照らされ、眩しくて、目をしかめてそちらを見た。
すると、黒の高級車から、誰かが降りてきた。
相変わらずライトが眩しくて、シルエットしかわからない。
「…誰?」
「…美々」
静かに近づいて来た人が私の目の前に立った。
ライトの眩しさが消えて、やっと顔が見えた。
「…ルイ、さん」
「…しばらく仕事で海外にいて、美々に会いに来れなかった。ゴメンね」
そう言って私の頭をクシャクシャと撫でたルイ。
そこで、初めて自分の気持ちに気がついた。
こんなにも、ルイに会いたかったなんて。
こんなにも、ルイが恋しかったなんて。