溺愛プリンス~秘密のフィアンセ~
料理もデザートも、とても好評で、どんどんなくなっていく。
厨房の中も、慌ただしかった。
自分が体調が悪いことも忘れるほど、集中していた。
初めて任された大きな仕事。失敗だけはしたくなかった。
…。
慌ただしかった時間はあっという間にすぎ、後片付けに入っていく。
会場の中は、会場スタッフや私たちだけ。
無事に終わってホッとした瞬間、張り詰めた糸が、プッっと切れた。
その場に倒れこむ私を、誰かがしっかり支えてくれた。
「…美々!!…貴方は」
倒れた私に駆け寄ってきたのは楓。
私を咄嗟に支えてくれたのは。
「…後片付けはお願いしても宜しいですよね?」
「…勿論です。ですが、美々が」
「…美々は、私が、連れていきます」
そう言って、軽々と私を抱き上げたのは。
「…北条社長。美々をとは」
「…美々は、私にとって、大事な人です」
それ以上何も言わず、ルイは、私を連れ、会場の最上階にあるスイートルームへ。
ルイは、疲れきって起きることのない私をバスローブに着替えさせると、ベッドに寝かせ、布団を被せた。
そしてその傍らに座ると、私の頭を優しく撫でる。
「…無理をさせたんだね…ごめんね、美々」
そう言うと、私のおでこにそっと口づけた。
「…ゆっくり休んで」
ルイに言われたことも、されたことも、なんにも気づかないほど、深い眠りについていた私は、次の日の昼、目覚めと同時に叫ぶことになる。
厨房の中も、慌ただしかった。
自分が体調が悪いことも忘れるほど、集中していた。
初めて任された大きな仕事。失敗だけはしたくなかった。
…。
慌ただしかった時間はあっという間にすぎ、後片付けに入っていく。
会場の中は、会場スタッフや私たちだけ。
無事に終わってホッとした瞬間、張り詰めた糸が、プッっと切れた。
その場に倒れこむ私を、誰かがしっかり支えてくれた。
「…美々!!…貴方は」
倒れた私に駆け寄ってきたのは楓。
私を咄嗟に支えてくれたのは。
「…後片付けはお願いしても宜しいですよね?」
「…勿論です。ですが、美々が」
「…美々は、私が、連れていきます」
そう言って、軽々と私を抱き上げたのは。
「…北条社長。美々をとは」
「…美々は、私にとって、大事な人です」
それ以上何も言わず、ルイは、私を連れ、会場の最上階にあるスイートルームへ。
ルイは、疲れきって起きることのない私をバスローブに着替えさせると、ベッドに寝かせ、布団を被せた。
そしてその傍らに座ると、私の頭を優しく撫でる。
「…無理をさせたんだね…ごめんね、美々」
そう言うと、私のおでこにそっと口づけた。
「…ゆっくり休んで」
ルイに言われたことも、されたことも、なんにも気づかないほど、深い眠りについていた私は、次の日の昼、目覚めと同時に叫ぶことになる。