素敵な王子様の育てかた。
続いて外へ出ましょう
その日の夜、早速王妃様から渡されたお話を読み始める。
机に蝋燭を置き、仄かな光の下で文字を追った。
……が、これまでの疲れだろうか、思ったように話の内容が頭に入ってこない。
あれだけ楽しみにしていたのに、気持ちとは裏腹に身体は休めと警告を出しているようだ。
いつの間にか、そのまま机に伏して寝てしまったようで、気づけは窓から朝特有の柔らかな光が漏れ入っている。
その明るさにハッと目が覚めた。
「ええ、嘘でしょう……?」
辺りを見回しながら、ついそんな言葉が出た。
これまで夜会で遅くなったとしても本を読む時は、寝落ちすることなんてなかったのに。
「せっかくの大事な読書の時間が」
どれだけ疲れていたのだろう。睡魔に負けて寝入ってしまったことを悔やんだ。
しかし、そんなことを言ってもどうしようもない。
今日もまた、いつものように王子の元で仕事をしなければいけないから。
今の私に休みなんてない。
王子に言えば一日の休暇を取れるのだろうが、せっかく王子が前向きになった今、この波を途切れさせるわけにはいかない。
読みたい気持ちを抑え、机に広げられたお話の束を、また引き出しに仕舞った。
机に蝋燭を置き、仄かな光の下で文字を追った。
……が、これまでの疲れだろうか、思ったように話の内容が頭に入ってこない。
あれだけ楽しみにしていたのに、気持ちとは裏腹に身体は休めと警告を出しているようだ。
いつの間にか、そのまま机に伏して寝てしまったようで、気づけは窓から朝特有の柔らかな光が漏れ入っている。
その明るさにハッと目が覚めた。
「ええ、嘘でしょう……?」
辺りを見回しながら、ついそんな言葉が出た。
これまで夜会で遅くなったとしても本を読む時は、寝落ちすることなんてなかったのに。
「せっかくの大事な読書の時間が」
どれだけ疲れていたのだろう。睡魔に負けて寝入ってしまったことを悔やんだ。
しかし、そんなことを言ってもどうしようもない。
今日もまた、いつものように王子の元で仕事をしなければいけないから。
今の私に休みなんてない。
王子に言えば一日の休暇を取れるのだろうが、せっかく王子が前向きになった今、この波を途切れさせるわけにはいかない。
読みたい気持ちを抑え、机に広げられたお話の束を、また引き出しに仕舞った。