素敵な王子様の育てかた。
お茶会を開きましょう
***
「――お茶会?」
それから10日ほど経ち、王子が外出をすることが当たり前のように受け入れられてきた頃、セリスから『お茶会を開かないか』との打診があった。
「ええ。と言っても他の貴族を招待した大規模なものではなく、リフィト王子との小さなお茶会なのだけれど。だいぶ外に出られるようになったし、リフィト王子がライト王子とお話をしたいと言ってらしてね、それで」
久しく話をするどころか、顔を見ることもなかったから、顔を向かい合わせ、昔の思い出話からこれまでの出来事をゆっくりと話したい、ということらしい。
外には出られるようになったものの、まだそういった催しに参加することのない王子。
それどころか、私以外とは挨拶以外会話をする機会もなかった。
王妃様も、部屋から出られるようになったからといって、無理に表舞台に出せばまた元に戻ってしまう可能性があると、王子の出方を静観しているような状態。
とはいえ、徐々に人との関わりを増やしていくのも大事だろう。
ましてや相手は実弟であるリフィト王子だ。
きっかけにはいいかもしれない。
「――お茶会?」
それから10日ほど経ち、王子が外出をすることが当たり前のように受け入れられてきた頃、セリスから『お茶会を開かないか』との打診があった。
「ええ。と言っても他の貴族を招待した大規模なものではなく、リフィト王子との小さなお茶会なのだけれど。だいぶ外に出られるようになったし、リフィト王子がライト王子とお話をしたいと言ってらしてね、それで」
久しく話をするどころか、顔を見ることもなかったから、顔を向かい合わせ、昔の思い出話からこれまでの出来事をゆっくりと話したい、ということらしい。
外には出られるようになったものの、まだそういった催しに参加することのない王子。
それどころか、私以外とは挨拶以外会話をする機会もなかった。
王妃様も、部屋から出られるようになったからといって、無理に表舞台に出せばまた元に戻ってしまう可能性があると、王子の出方を静観しているような状態。
とはいえ、徐々に人との関わりを増やしていくのも大事だろう。
ましてや相手は実弟であるリフィト王子だ。
きっかけにはいいかもしれない。