素敵な王子様の育てかた。
抱きしめる力がぐっと強くなる。
でも不思議と苦しくはなく、むしろ心地よく感じてしまう。
「それで、あんな行動に?」
「そう。あまりの怒りに我を忘れてしまってね。でも俺の言ったことに嘘偽りはない。本当にララのことが好きなんだ。俺の傍にお前がいてくれなきゃ、俺はなにもできない。ずっと俺の傍にいて欲しい」
「王子……」
「身分なんて関係ない。俺はララを妻とするためなら、どんな苦難でも乗り越えてみせる。例え周りが反対しようとも、この気持ちは絶対に曲げない。ララを失いたくはないから」
――こんな結果を、誰が想像していただろう。
王子が私のことをそんな風に思っていてくれたこと。
そんな最上級の言葉をかけてもらえるなんて夢にも思っていなかったから、嬉しさで心臓が止まりそうだ。
でもいくら王子が身分は関係ないと言っても、どうにもならないことだってある。
王妃様も私が侍女であるから心を許してくれているのであって、きっとこの状況は望むものではないだろうから。
ここで私が王子の思いを受け入れてしまったら、その関係は最悪なものになる。
私だけじゃない私の家族も、もちろん王子だって辛い道を行くことになってしまう。
私のために、王子が辛い思いをするのは嫌だ。
だから断るべきなの。
この国の未来のためにも、その気持ちには応えられないと、王子に告げなければいけないのよ。
「でも、私は……」
「この期に及んで、意地を張らないでくれ。どうか、ララの真実の思いを聞かせて欲しい。今は、身分も立場も忘れて、ひとりの男としてララはどう思っているのか聞かせて。お願いだから」
「わ、たしは」
断るのよ。
受け入れちゃダメなの。
その気持ちは、一生自分の胸に秘めておかなければならないものよ!
「っ、す、好きです。私も王子のことが、好きで仕方ありません……」
でも不思議と苦しくはなく、むしろ心地よく感じてしまう。
「それで、あんな行動に?」
「そう。あまりの怒りに我を忘れてしまってね。でも俺の言ったことに嘘偽りはない。本当にララのことが好きなんだ。俺の傍にお前がいてくれなきゃ、俺はなにもできない。ずっと俺の傍にいて欲しい」
「王子……」
「身分なんて関係ない。俺はララを妻とするためなら、どんな苦難でも乗り越えてみせる。例え周りが反対しようとも、この気持ちは絶対に曲げない。ララを失いたくはないから」
――こんな結果を、誰が想像していただろう。
王子が私のことをそんな風に思っていてくれたこと。
そんな最上級の言葉をかけてもらえるなんて夢にも思っていなかったから、嬉しさで心臓が止まりそうだ。
でもいくら王子が身分は関係ないと言っても、どうにもならないことだってある。
王妃様も私が侍女であるから心を許してくれているのであって、きっとこの状況は望むものではないだろうから。
ここで私が王子の思いを受け入れてしまったら、その関係は最悪なものになる。
私だけじゃない私の家族も、もちろん王子だって辛い道を行くことになってしまう。
私のために、王子が辛い思いをするのは嫌だ。
だから断るべきなの。
この国の未来のためにも、その気持ちには応えられないと、王子に告げなければいけないのよ。
「でも、私は……」
「この期に及んで、意地を張らないでくれ。どうか、ララの真実の思いを聞かせて欲しい。今は、身分も立場も忘れて、ひとりの男としてララはどう思っているのか聞かせて。お願いだから」
「わ、たしは」
断るのよ。
受け入れちゃダメなの。
その気持ちは、一生自分の胸に秘めておかなければならないものよ!
「っ、す、好きです。私も王子のことが、好きで仕方ありません……」