素敵な王子様の育てかた。
「おはようございます、ライト王子!もう昼に近いお時間ですよ!起きてくださいませ!」


少し大き目な声で扉を叩きながら、扉の向こうにいるであろうライト王子に告げるが、やっぱりそれに対する反応はない。

4、5回同じことを繰り返しても、物音ひとつすることはなかった。


もしかしたら中で倒れている?

ただの嫌がらせでやっているならいいけど、もしも、ということもあり得るわ。




本来は部屋の主の了承を得てから部屋に入るのが常識ではあるが、最悪の状況も考えられないわけじゃない。


もし空いたなら、失礼を承知で確認しなくては。


怒られたら、怒られたときよ。

主の健康も気にかける、それが専属の侍女ですもの!



< 46 / 190 >

この作品をシェア

pagetop