素敵な王子様の育てかた。
だからそのやる気をもっと前から……!
と思うが、ここは我慢。
これ以上変なことを言って、王子のやる気をそいでしまったら元も子もない。
前向きになったことを素直に喜ばないと。
過去は過去。
大事なのは今なのだから。
私は着替えを王子に手渡した。
その場で脱ぎ始めた王子を見ないようにして、ベッドメイクを行う。
「そう言えば王子、早速ですが理容師を頼みました。お昼過ぎにこちらへ来ると思いますので、それまでに湯浴みを済ませて置いてくださいね」
「……ははっ、仕事が早いね。了解だ」
「王子の気が変わらないうちにですわ。やれることは早めにやってしまわないと」
「そこまで心配されているとはね。……大丈夫だよ。ララのためなら」