元社長令嬢は御曹司の家政婦
1、社長令嬢、(元)社長令嬢になる
・一寸先は闇
生まれた時からお金に困ったことなんて一度もない。何不自由なく悠々自適に生きてきた私にとって、それはまさに、死刑宣告にも近い出来事だった。
「ごめんね美妃(みき)ちゃん、パパの会社倒産しちゃったの」
夕食の後のリビングで、困ったような笑顔でそう言い放ったママに、私は思わず言葉を失う。
今、なんて言ったの?
とう、さんって?倒産って、あの?
「う、うそでしょ?
何それ、笑えない」
「残念だけど、本当なんだ。
美妃ちゃんには言えなかったが、実は以前から経営が危なかったんだ」
絞り出すように言った私の言葉に、パパは元々の下がり眉をさらに下げる。
な、なによそれ。そんなの、全く聞いてない!
「そんな......!
で、でも、明日からまた新しいお仕事探すんでしょ?
貯金だってたくさんあるし、今まで通りこのお家で暮らせるよね?そうだよね?」
そうじゃなきゃ困る。
だって、私は、私は......。
「ごめんね美妃(みき)ちゃん、パパの会社倒産しちゃったの」
夕食の後のリビングで、困ったような笑顔でそう言い放ったママに、私は思わず言葉を失う。
今、なんて言ったの?
とう、さんって?倒産って、あの?
「う、うそでしょ?
何それ、笑えない」
「残念だけど、本当なんだ。
美妃ちゃんには言えなかったが、実は以前から経営が危なかったんだ」
絞り出すように言った私の言葉に、パパは元々の下がり眉をさらに下げる。
な、なによそれ。そんなの、全く聞いてない!
「そんな......!
で、でも、明日からまた新しいお仕事探すんでしょ?
貯金だってたくさんあるし、今まで通りこのお家で暮らせるよね?そうだよね?」
そうじゃなきゃ困る。
だって、私は、私は......。
< 1 / 70 >