元社長令嬢は御曹司の家政婦
「愛のない結婚なんてお断りよ!
私に何不自由ない生活をさせれるくらい経済的に豊かなんて当たり前。じゃなきゃ私を幸せにできないでしょう?お金持ちかつ私を愛してくれなければ、私を幸せにできない。どっちかでも欠けてたらダメよ」

「君は愛と豊かな暮らしを与えてくれる男を望むのか。
配偶者にそれだけのものを望むとするならば、君は相手にどんな見返りを返せるんだ?」

「そんなことわざわざ聞くまでもないでしょう?私が手に入る」


なぜわざわざそんな分かりきったこと聞くの?

生まれた時からエゴイスティックなほどに完璧なスタイルと容姿。男は私を見ればどんな手を使っても欲しがり、女は私に嫉妬心を燃やし私になりたがる。

完璧なボディを見せつけるように堂々とモデル立ちしてみせると、九条秋人は一瞬目を見開いた。それから、今までほとんど表情も変えなかったのに、いきなり大声で笑いだしたのだ。


「な、なによ!」


どこに笑う要素があったっていうのよ!


「いや、失礼」


ムッとすると、九条秋人は口元を手で押さえて笑いをかみ殺す。かみころ、そうとしているけど、よっぽどおかしかったのか全然抑えきれていない。まだ口元が笑ってるわよ!


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