図書室の吉野君
初めまして、吉野君。
図書室の、読書スペース。


窓から一番目の席が、私の定位置だ。


私には、ライバルがいる。


私の読む本の貸し出しカードには、必ずとある名前がある。


『3年2組 吉野令(よしのれい)』


その名前が、必ず私の上にある。


古い本でも、新しい本でも。


必ず、吉野令がいるのだ。


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