Dangerous boy
定時の6時になり、私は以前からやりたいと思っていた資料を作り始めた。
「お疲れ様。」
同僚の人達が、一人一人帰って行く中で、私だけ黙々とパソコンに向かっている。
最後の同僚が帰った時、私はある事に気づいた。
まだ、高藤部長が残っているのだ。
「部長も、残業ですか?」
「ん?」
何気なく聞いた私に、部長はひょこっと席から顔を出した。
「倉本は、俺が部下を置いて帰る上司に見えるのか?」
それを聞いて、思わず体が後ろに伸びた。
「も、もしかして……私を待っているんですか!?」
「当たり前。他に誰がいる?」
あー、やってしまった。
部長に迷惑をかけないように、気を使っていたのに。
「帰ります。今、帰ります。」
私は慌ててパソコンを閉じた。
「なんだ、残業じゃなかったのか?」
「いえ、残業ですけど……今日まで仕上げなきゃいけないって訳じゃないんで。」
「お疲れ様。」
同僚の人達が、一人一人帰って行く中で、私だけ黙々とパソコンに向かっている。
最後の同僚が帰った時、私はある事に気づいた。
まだ、高藤部長が残っているのだ。
「部長も、残業ですか?」
「ん?」
何気なく聞いた私に、部長はひょこっと席から顔を出した。
「倉本は、俺が部下を置いて帰る上司に見えるのか?」
それを聞いて、思わず体が後ろに伸びた。
「も、もしかして……私を待っているんですか!?」
「当たり前。他に誰がいる?」
あー、やってしまった。
部長に迷惑をかけないように、気を使っていたのに。
「帰ります。今、帰ります。」
私は慌ててパソコンを閉じた。
「なんだ、残業じゃなかったのか?」
「いえ、残業ですけど……今日まで仕上げなきゃいけないって訳じゃないんで。」