東の空の星は、見た
 少年の心は、 うつろいやすい。

――――――ねえ、かあさん。

 いつかぼくも、あのおつきさままで、いけるかな。



 母親は、笑う。 ことことと、声を上げて。

――――――そうね。大きくなったらね。




 星は、ため息をひとつついて

 その響きは、風になり

 大気はすんで、星が瞬く。


 ひとつ。 ふたつ。
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