Butterfly 〜俺だけのお姫さま〜
いつもの通り学校の前には高級車の行列ができている。






お金持ち校だから、車登校なんてあたりまえ。






やっとのことでこう校門までたどり着き、車を降りる。








「姫。足元気をつけてくださいね。」



「子供じゃないんだから、分かってるよぉ。」



「そうですね。お荷物持ちますよ。」



「いいの!!自分のものは自分で持つの。いつも言ってるじゃん。」





姫はこの学校では1番普通かもしれない。




だいたいのお金もちはわがままだったり、使用人に任せたりする。




庶民の俺には理解できないけど。








だから姫は手がかからなくていい。











2階の教室に着く。



教室は普通の学校とあまり変わらない。











「おはよう、優里亜ちゃん。翔くん。」



「おはようございます。華奈(かな)さん。」



「おはよ、華奈ちゃん。」



内巻きカールに白のカチューシャ。


ぱっちりとした二重の眼。





このかわいらしいお嬢さんは金崎不動産のお嬢様。




姫の親友だ。
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