年上のアナタと大人の恋ができたなら
●His family
「緊張する」私はどきどきしていた
目の前には大きな一軒家それも豪邸の部類に入る
まるで芸能人のお宅拝見に出てくるような家だ
なぜ豪邸の前にいるかというと話は少し前に戻る
駿介さんの家に泊まりにきていて2人夕飯を食べているときに言われた
「え?駿介さんの実家に?」
「そう以前正月に実家に帰った時に美月のことを話したら
連れてこいってまあ煩くて
いずれ家族には紹介するつもりでいたけど
いつ連れてくるんだってとにかくしつこくて
今度の休みに連れてこいって約束させられた、ごめん」
「それは良いんですけど私で大丈夫なんですか?
ウチ、ペンションをやっているごく普通の家ですけど」
「前もって美月のことは全部話した上で会いたいって言ってるんだ
そこは心配ない」
「それならいいんですけど」そう言いながらもすごく気にしてるようだ
しかしさすがにそろそろ家に入らないと
かれこれ30分近く門の前に立っている
多分中では痺れをきらしていることだろう
「さ、行くよ」と美月の手を掴むと
半ば無理やりに家の中に引っ張っていった