年上のアナタと大人の恋ができたなら
「お聞きのとおりこれがこちらの条件です
それを守っていただけるのであれば
今までどおり取引は継続させていただきます、ただし
少しでも変な素振りがあればその時は即座に取引中止にしますが
如何いたしますか」
「それで構いません、娘は2度と近づけませんのでなにとぞ」
そう言うとこっちが用意していた書面にサインしたのち話し合いは終了した
話し合いが終わり副社長室を出ていく氷室親子
社長に促されて部屋を出ていく麻衣
その後ろ姿には今まであった迫力は微塵もなかった
扉が閉まると兄貴と2人ソファに深く座り込んだ
「終わったな」
「ああサンキューな兄貴」
「いやこれも浩介のおかげだ
あの写真がなかったら多分ダメだったかもしれないからな」
「彼女は1人娘ということもあって甘やかされて育ったようだ
好き勝手させた結果がこうなった」
「1番悪いのは彼女だがそれに気づかなかった親も悪いといえば悪い
これで少しは反省してくれればいいけどな」
「まぁこの先はもう俺たちの出る幕はない
親子で何とか乗り切るだろう」
「そうだな」