年上のアナタと大人の恋ができたなら
「・・・」
「私は慎ちゃんの気持ちには答えられない
もっと早く言っていたらこんなに長い間
慎ちゃんを悩ませることもなかったよね、ごめんなさい」
「美月」と慎ちゃんの腕が伸びてきたが私は後ろに引っ張られ
彼の手が私に触れることはなかった
「キミも諦めが悪いね
あまりしつこいと嫌われるんじゃないか?」
と顔を上げるといつのまにか駿介さんがいた
「駿介さん!?」
「やっぱり来て正解だったな、予感的中だ」
「失礼ですがどちら様ですか?」
「美月の婚約者の桐生駿介です初めまして」
と言うと慎ちゃんは駿介さんを睨んだ
「駿介さんどうして?」
「蓮に廣瀬くんのこと聞いてね、ちょっと気になったから早めに来た」
「俺はその人よりも長い間美月と一緒にいたんだ
俺の方が美月のこと分ってる」
「そう思っているのはキミだけだよ、美月のことならといって
実際は半分も分っていない」
「っつ!」と唇をかみしめると更に睨みつけてくる
「慎ちゃん変わったと思ったけど全然変わってないね
昔から何か気にいらないことがあるとそうやってすぐ不機嫌になる
私が慎ちゃんを選ばなかったことがそんなに不愉快?
ううん違うね誰を選んでも慎ちゃんは気にくわないんでしょ?
一緒にいた時間が長いとか短いとか人を好きになるのにそれって必要なの
短いと好きになっちゃいけないの?」