年上のアナタと大人の恋ができたなら
私はカウンター席に行くと
「何か作りましょうか?」とマスター
「カプチーノお願いします」
「かしこまりました」
「駿介さん征君のこと気に入ったみたいです」
「兄としては喜ばしいことです
征がどういう決断を出すかは大体分りますけど
これは征にとっても良いチャンスだと思います
もしかしたら征は自分の進みたい道を見つけられるかもしれません」
そう言うとマスターは征君をじっと見つめていた
話が終わったあとどんな決断を出すのか、私も楽しみで仕方ない
少しの話し合いのあと駿介さんは征君に何か渡して
私たちは店を後にした
「ありがとうございました」2人が出ていった扉をしばらく眺め
手の中にある名刺を改めて見た
「彼と話してみてどうだった?」
「メチャクチャ仕事の話だった
大学卒業したらウチに来ないかって誘われた
でもだからといってひいきはしない
ちゃんと試験受けて採用を勝ちとってこい待ってるって言われたよ」