年上のアナタと大人の恋ができたなら
「え?」
「今俺のネクタイ見てたよね?」
「見てたのはネクタイですけど書いていたのはブレスレッドです」
「ちょっと見せてもらっていいかな?」と私の隣に座ってきた
「へぇこれ可愛いね色も俺の好きな色だ」
とスケッチブックを見ていた
「これデザインしたあとどうするの?」
「出来あがったら制作してみようと思って」
「君が作るの?」と驚く男性
「はい」
「じゃあそれ出来たら俺が購入してもいいかな?」
「でもこれ女性用ですよ」
「それ男性用に何かアレンジできない?ダメ?」
「仕事の合間に作るし男性用って初めて作るのでちょっと時間がかかりますけど
特にこれというリクエストがないなら無難なところでキーチェーンとかなら」
「うんそれでいい、出来たら連絡してくれるかな」
そう言い彼は上着の内ポケットから名刺を1枚取りだし
その裏に何やら書きこんでいた、時計を見ると彼は席を立ち
「連絡待ってるから」そう言いお店を出ていってしまった
貰った名刺には
「桐生商事(株) 専務桐生駿介」えー専務!?
驚きながら名刺を捲ると裏にはケータイの番号とメルアドが書いてあった
もう一度表を見ると表にもケータイの番号が印刷されている
ひょっとしてこれってプライベートの番号?
私はあたりを見回したが既に彼の姿はなかった