年上のアナタと大人の恋ができたなら
マンションを出ると既に桐生さんが待っていた
今日の桐生さんはもちろんスーツ姿ではない
Vネックのセーターに黒のジーンズ、セーターの上にはジャケットを羽おっていた
足元は革靴、腕にはメンズ用ブレスレッドをしている
私服姿ははっきりいってイケてる
見とれていると彼が私に気がついた
「お早う」
「お早うございます、来てたなら電話くださってもよかったのに
遅くなってすみません」
「いやまだ時間前だから気にしないで
クルマはあっちに止めてある、じゃあ行こうか」
そう言うとお弁当の入っているバックを持ってくれた
「随分重いね、何が入ってるの?仕事道具?」
「いえお弁当です」
「弁当?」
「はい今日みたいに遠出をするときはお弁当持っていくんです」
「へぇ」とカバンを見ていた
「桐生さんの分も作ってきたのでお昼一緒に食べましょう?」
「え、俺の分も作ってくれたの?」
「はい余計でしたか?」
「いやその反対、まさか弁当作ってくれるなんて思わなかったから
嬉しいよ有難う」
そう言い後部座席にバックを置くとにこにこしながらクルマに乗りこんだ
「さてじゃあ出発するよ」そう言うとウィンカーを出しクルマを発進させた