年上のアナタと大人の恋ができたなら
家に着きクルマを降りようとした時
「それじゃ桐生さん今日は有難うございました」
「美月」美月と呼ばれたことにどきっとした
「桐生じゃなくて下の名前で呼んでくれないか?」
「え?」
下の名前って急にそう言われても・・どきどきしながら
「駿介さん」と何とか声を発する
「さんはいらないよ」とにこにこしている駿介さん
「それは無理です、下の名前で呼ぶのもどきどきなんですから」
「まぁすぐには無理かな?じゃあ今は駿介さんでいいよ」
「それじゃあお休みなさい」と言ってドアを開けようとすると
彼の顔が近づいてきてキスされた
いきなりされたキスに顔がアツくなるのが分った
「お休み」そう言い私が降りたのを確認するとクルマを発進させた
私は唇を手で押さえながら走り去るクルマを見えなくなるまで見ていた
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<それでどうだった?デートは>
「うん柚樹のおかげで何とか告白できた」
<これで美月も長い恋人いない歴が終わりを告げるのね>
「そんな大袈裟なモノでもないと思うけど」
<上手くいってくれて良かったわ
私が言うのも何だけど専務はホント良い人なんだからね
専務のこと大事にしなさいよ>
「うん」そう答えると柚樹との会話を終わらせた
ケータイをテーブルに置こうとするとメールを知らせる通知音が鳴った
見ると駿介さんだった、フォルダを開くと
”さっき別れたばかりなのにもう美月に合いたい
今日は楽しかったよ、また2人でどこか出かけよう お休み 駿介”
”私も楽しかったです、これからもよろしくお願いします お休みなさい 美月”
と返信を送ると新しい1歩を踏み出した今日を思い出しながら
私は彼からのメールを保存した