-LAST EDEN-
何通かメールをして、仕事に行く気もなくなっていたあたしは会ってみることにした。

出かける準備はできていたので、待ち合わせ場所に向かった。

地元を知られたくなくて少し離れた場所を指定したけれど、早くも後悔し始めた。

後悔というより、少し冷静になってきたんだろう。

あたしは敬斗の名前しか知らない。

顔も背格好も年齢も、何も知らないのだ。

考えれば考えるほど不安になったけど、いまさら引き返す気にもならなかった。
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