-LAST EDEN-
待ち合わせ場所には敬斗の方が早くついていた

電話していて、あたしの存在に気づかなかったから車の窓を強めにノックする

少し拗ねたような顔をしてみると微笑みながらドアを開けてくれる

唇に指をあてて、声を出さないように指示しながら

きっと“仕事”の電話なのだろう

黙ってシートに座ってできる限り静かにドアを閉めた
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