副社長と秘密の溺愛オフィス
「紘也さんが……好きです」
そういうか否や、わたしは力いっぱい彼に抱きしめられていた。これ以上ないほど強く、苦しいくらいに。
「俺がもっと早く、明日香に気持ちを伝えておけばよかった。ずっとそばにいてほしいって。明日香以外は欲しくないって」
彼の言葉に心が震える。手放そうと思っていた彼への思いが完璧に報われた瞬間だった。目をつむり、彼の腕の中で彼の言葉と思いをかみしめ幸せを感じていた。
「明日香、これ受け取ってもらえるか」
呼びかけられ、ふと目を開く。そこには紺色の箱の中にシンプルなダイヤの輝く指輪があった。これは、以前彼が買った指輪とは違う。
「これ――」
「結婚しよう。明日香」
胸の奥から甘い幸せが込み上げてくる。苦しいほどの幸福感に、言葉が出てこない。
「俺たち、入れ替わったときからずっとふたりでひとりだろう? たとえ体が元に戻っても、もうお前と離れていたくない」
熱のこもった視線、真剣な声色。目の前にいる彼の存在がわたしにとっては愛おしくて大切で、かけがえのないものだ。
「わたしも、もう――離れたくないです」
「結婚しよう」
乞うようにもう一度言われ、わたしは「はい」と思いきりうなずいた途端――。
「きゃあ!」
急に彼に抱きかかえられて、声を上げた。
「紘也さん、おろして」
そういうか否や、わたしは力いっぱい彼に抱きしめられていた。これ以上ないほど強く、苦しいくらいに。
「俺がもっと早く、明日香に気持ちを伝えておけばよかった。ずっとそばにいてほしいって。明日香以外は欲しくないって」
彼の言葉に心が震える。手放そうと思っていた彼への思いが完璧に報われた瞬間だった。目をつむり、彼の腕の中で彼の言葉と思いをかみしめ幸せを感じていた。
「明日香、これ受け取ってもらえるか」
呼びかけられ、ふと目を開く。そこには紺色の箱の中にシンプルなダイヤの輝く指輪があった。これは、以前彼が買った指輪とは違う。
「これ――」
「結婚しよう。明日香」
胸の奥から甘い幸せが込み上げてくる。苦しいほどの幸福感に、言葉が出てこない。
「俺たち、入れ替わったときからずっとふたりでひとりだろう? たとえ体が元に戻っても、もうお前と離れていたくない」
熱のこもった視線、真剣な声色。目の前にいる彼の存在がわたしにとっては愛おしくて大切で、かけがえのないものだ。
「わたしも、もう――離れたくないです」
「結婚しよう」
乞うようにもう一度言われ、わたしは「はい」と思いきりうなずいた途端――。
「きゃあ!」
急に彼に抱きかかえられて、声を上げた。
「紘也さん、おろして」