副社長と秘密の溺愛オフィス
わたしはシャツの腕をめくり、野菜室の隅にあった玉ねぎとニンニクのみじん切りから始めた。
「この包丁すごく使いやすい。どこのだろう」
トントンと小気味いい音を響かせながら、小さく刻んでいく。集中している間は、面倒なことを忘れていられる。
――そう忘れていた。とても大事なことを。
「ん? 副社長、シャワーって言ってた?」
料理することに夢中で、とても大切なことを聞き逃してしまった。わたしは急いでバスルームに向かい、鍵のかかっていない扉を開けた。
そこでわたしが目にしたものは――副社長が鏡の前で、わたしの胸をすくいあげるようにして触っている姿だった。
「な、なにやってるんですかっ!」
「ん? 君結構胸あるなだな⁉」
なんだかうれしそうに、わたしを振り向いた。その顔を見た瞬間、わたしは後先考えず、手を振り上げていた。
――ばちーん!
「いってー!」
バスルームに、副社長の悲痛な叫び声が響いた。
「この包丁すごく使いやすい。どこのだろう」
トントンと小気味いい音を響かせながら、小さく刻んでいく。集中している間は、面倒なことを忘れていられる。
――そう忘れていた。とても大事なことを。
「ん? 副社長、シャワーって言ってた?」
料理することに夢中で、とても大切なことを聞き逃してしまった。わたしは急いでバスルームに向かい、鍵のかかっていない扉を開けた。
そこでわたしが目にしたものは――副社長が鏡の前で、わたしの胸をすくいあげるようにして触っている姿だった。
「な、なにやってるんですかっ!」
「ん? 君結構胸あるなだな⁉」
なんだかうれしそうに、わたしを振り向いた。その顔を見た瞬間、わたしは後先考えず、手を振り上げていた。
――ばちーん!
「いってー!」
バスルームに、副社長の悲痛な叫び声が響いた。