あなたの手
気になる人
会社が休みなので馴染みのある街で植仲紗保(うえなかさほ)は一人買い物を楽しんでいた。
街を歩いていると偶然、半年ぶりに会った友達とカフェに入って、お喋りを楽しんだ。
そのときにまだ行ったことがないバーの店を教えてくれた。
「あった、ここ・・・・・・」
その店は目の前にあるビルの三階にあり、階段で上がった。
この時間だともう開いていることも聞いていて、重厚なドアを押し開けた。
「いらっしゃいませ」
店内にいるのは女性のバーテンダー。
カウンター席とソファ席があり、席数が多いので落ち着いて飲むことができそう。
「どうぞお好きな席へ」
「はい」
どちらにしようか迷ってきめたソファ席に座ってテーブルに置いてあるメニューを開いた。
頼んだものは少し酸味があるカクテル数種類。それとお腹も空いてきたので小皿料理も頼んだ。
カクテルと料理の味を堪能している間、次々と女性客が入ってきた。
静かな雰囲気に包まれながら、フードメニューから追加注文して食べていると、ドアを開く音が鳴った。
その瞬間、女性客達が出入口の方向を見ながら声を上げた。
「あの人素敵!」
「本当! 一人だよね!?」
「背高い! かっこいい!」
一人の男性が店に入ってくると、女性客達は一気に注目している。
彼が席に着くと、自分のことを見てもらおうとそれぞれアプローチを始める。
積極的に話しかける女性もいれば、自分の視線に気づいてもらおうとする女性もいる。中には勇気が出せないのか、友達に小声で相談している女性もいる。
男性は彼女達を相手にすることなく、頼んだ酒を口にした。
料理を食べ終えて何か飲もうとメニュー表に手を伸ばそうとしたとき、バーテンダーがカクテルを運んできた。
街を歩いていると偶然、半年ぶりに会った友達とカフェに入って、お喋りを楽しんだ。
そのときにまだ行ったことがないバーの店を教えてくれた。
「あった、ここ・・・・・・」
その店は目の前にあるビルの三階にあり、階段で上がった。
この時間だともう開いていることも聞いていて、重厚なドアを押し開けた。
「いらっしゃいませ」
店内にいるのは女性のバーテンダー。
カウンター席とソファ席があり、席数が多いので落ち着いて飲むことができそう。
「どうぞお好きな席へ」
「はい」
どちらにしようか迷ってきめたソファ席に座ってテーブルに置いてあるメニューを開いた。
頼んだものは少し酸味があるカクテル数種類。それとお腹も空いてきたので小皿料理も頼んだ。
カクテルと料理の味を堪能している間、次々と女性客が入ってきた。
静かな雰囲気に包まれながら、フードメニューから追加注文して食べていると、ドアを開く音が鳴った。
その瞬間、女性客達が出入口の方向を見ながら声を上げた。
「あの人素敵!」
「本当! 一人だよね!?」
「背高い! かっこいい!」
一人の男性が店に入ってくると、女性客達は一気に注目している。
彼が席に着くと、自分のことを見てもらおうとそれぞれアプローチを始める。
積極的に話しかける女性もいれば、自分の視線に気づいてもらおうとする女性もいる。中には勇気が出せないのか、友達に小声で相談している女性もいる。
男性は彼女達を相手にすることなく、頼んだ酒を口にした。
料理を食べ終えて何か飲もうとメニュー表に手を伸ばそうとしたとき、バーテンダーがカクテルを運んできた。
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