30センチのきょり
久しぶりの再会で心が揺れる私。
「はるか、くん…っ」
なんで。
その言葉しか思い浮かばないくらい。
だって、知らない。
あなたがここにいることも、どうしてここにいるのかも。
私たちはお互いに違う高校に来た、のに、どうして。
「…ごめん、邪魔しちゃった?」
遥くんが気まずそうに眉を下げて聞いてくる。
そんなことっ、ない。
邪魔だなんて思ったことない。
なぜか、急に目頭が熱くなって涙が溢れそうになる。
え、なんで。
なんで、泣きそうになってんの。