30センチのきょり


だけど、ある日の帰り。


なぜか、とても嫌な予感がして。


「ねぇ、雪…」


とても重い空気を感じて。


告白されたときと同じような返事を私はした。


「…どう、したの?」


遥くんと喋ることさえも、怖くて。


心臓が嫌な音を立ててうるさい。

きっと、別れを告げられる。


怖い。


「俺たち、別れよっか」

その嫌な予感が的中してしまった。

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