クールアンドドライ
 詳しくはメールで聞いてくれだそうだ、って言ってたけど、課長にメールしろって事だよね~。社内だったから、伝言風に言われたけど。
 取り敢えず、近くのカフェで待っていると、ラインでメッセージを送った。

 カフェに入って、アイスカフェオレを頼んだ。
仕事終わりは、甘い方がいい。

 しばらくぼんやりと、カフェオレを飲んでいると、課長からラインでメッセージがきた。
課長も、退社したらしく、会社近くの居酒屋で待っているということだった。

 カフェを出て、待ち合わせの居酒屋へ行くと、入り口で課長が待っていてくれた。
「すみません、お待たせしました。」そう言うと、「いや、待たせたのは俺だろ。悪かったな。」と、笑いながら言った。

 テーブル席に座って、まずは生ビールを頼む。

 「今日で、一応最後だからな。取り敢えずお疲れ。」課長が、そう言って何となく乾杯した。
どうやら、送別会代わりに、課長が奢ってくれるらしい。
一緒にご飯を食べた事は何度かあったけど、2人で呑むのは、初めてだと思ったら、ちょっと緊張した。

 いつしか話題は、プライベートな事になっていた。

 「じゃあ、課長には義理の妹さんと、お父さんが違う弟さんがいるって事ですか?」

「ああ、だから俺は最初から、医者になるつもりもなかったし、なれるほど頭が良くなかったんだよ。」

「へー、課長って頭いいんだなぁっておもってたけど・・」
< 36 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop