クールアンドドライ
　妹さんの年齢とか考えていたら、課長が距離を詰めて言ってきた。
「なぁ、何でそんな事訊いてくるんだ？」

　いや、ちょっと、距離が・・と思いつつも、その質問は、想定内だ。
「それは、気になって当然ですよ。遊ばれてるんだとしたら、私の女としての沽券にかかわります。」
「へー、で、遊ばれてないって事が分かって、どうだった？」

「良かったです。私、課長はそんな事する人じゃないって思ってたんで、間違って無かったんだな～って。」

「はぁー、そうですか。」

えっ？なんか間違った？
なんだ、その反応は。
よく解んないけど、何となく落ち込んでるっぽい。
でも、私としてはちょっと気になる事がある。

　「妹さんって、課長といつもあんな感じ何ですか？」
「あんな感じって？」

「うーん、腕組んだり、なんか、ベッタリって感じです。」
もっと、ぶっちゃけちゃえば、兄と妹の距離感じゃない。

「久しぶりに会ったからなぁ。でも、昔から懐いてくれたよ、俺にも、お袋にも。」

「そうですか・・・」
さすがにそれ以上は、何も訊けない。
課長は、多分、何も気付いてない。　
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