輝く星に手を伸ばして


って、つい言いそうになった。


ダメだね、ここはあたし基準じゃないほうがよさそう。



「うーん……冬だし、マフラーとかは?定番なのはネックレス?あ、髪飾りとか……」



とにかく思いつくものを言っていくしかない。



「待て、一つに絞れ」


「それは自分で考えろ。これは提案。てか、小物店に行ってその子に似合いそうなものを選ぶのが一番」


「じゃあ……」



そう言って、ちらっとあたしのほうを見た大川。



……嫌な予感。



「岡田、買い物に付き合って」



やっぱり。


あたしが行ったところで、役に立つとは一ミリも思えないけど。



それでも、大川と放課後も一緒にいられるのは嬉しい。



「はいはい、そう言うと思いました」



あたしたちは荷物を持って教室をあとにした。



「岡田って好きな男いねーの?」



もう怒ってもいいかな、この質問。


さすがに無神経だと思う。


ここで大川が好きだ、なんて言えないし。


別の誰かを好きとも言いたくないし。



となると。

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