クールな御曹司の蜜愛ジェラシー
一馬への気持ちは、吹っ切ることができたのに、幹弥への気持ちは十年たっても消せなくて。吹っ切るどころか、募るばかりで。
だからどんな男性に会っても付き合うことができなかった。心が動かされなかった。だって、私が求めているのはひとりだけだったから。
「こんな気持ちになるのは幹弥が初めてなのに、ずっと素直になれなくてごめんね。私も幹弥だけだから。十年前から好きだよ」
緊張と感情が昂って、なんだか泣きそうになる。幹弥は私の頬に手を添え、複雑そうな顔で笑った。
「謝るのは俺の方だよ。待たせてごめん。俺のこと、待っててくれてありがとう」
言い終わるのと同時に口づけられた。私も応えるように彼を受け入れる。
そっか、もういいんだ。もう待たなくても。
「私、そばにいてもいい?」
キスの合間に尋ねると幹弥は柔らかく微笑んだ。
「いてくれないと困る。それに、もう優姫が嫌だって言っても離すつもりはない」
それって私の意思は関係ないってこと? そんな意地悪な返しはやめておこう。幹弥の気持ちは十分に伝わったから。なにより嫌なんかじゃない。
「それにしても、初めてって。なに、やっぱり意味を知ってた?」
なんのことか理解できない。けれどそれについて尋ねるのは後だ。今は、もう少し彼との口づけに溺れていたい。
結局、私は不動産屋さんに断りの連絡を入れることになるんだけれど、まさか幹弥の仕事が終わってから、彼の実家に連れて行かれることになるとは、このときはまだ、そこまで予想できていなかった。
Alle Liebe rostet nicht――初恋は色褪せない
確実に、きみをものに。
着実に、あなたのものに。
だからどんな男性に会っても付き合うことができなかった。心が動かされなかった。だって、私が求めているのはひとりだけだったから。
「こんな気持ちになるのは幹弥が初めてなのに、ずっと素直になれなくてごめんね。私も幹弥だけだから。十年前から好きだよ」
緊張と感情が昂って、なんだか泣きそうになる。幹弥は私の頬に手を添え、複雑そうな顔で笑った。
「謝るのは俺の方だよ。待たせてごめん。俺のこと、待っててくれてありがとう」
言い終わるのと同時に口づけられた。私も応えるように彼を受け入れる。
そっか、もういいんだ。もう待たなくても。
「私、そばにいてもいい?」
キスの合間に尋ねると幹弥は柔らかく微笑んだ。
「いてくれないと困る。それに、もう優姫が嫌だって言っても離すつもりはない」
それって私の意思は関係ないってこと? そんな意地悪な返しはやめておこう。幹弥の気持ちは十分に伝わったから。なにより嫌なんかじゃない。
「それにしても、初めてって。なに、やっぱり意味を知ってた?」
なんのことか理解できない。けれどそれについて尋ねるのは後だ。今は、もう少し彼との口づけに溺れていたい。
結局、私は不動産屋さんに断りの連絡を入れることになるんだけれど、まさか幹弥の仕事が終わってから、彼の実家に連れて行かれることになるとは、このときはまだ、そこまで予想できていなかった。
Alle Liebe rostet nicht――初恋は色褪せない
確実に、きみをものに。
着実に、あなたのものに。