クールな御曹司の蜜愛ジェラシー
兄三人がいる中で育ち、小さいときは兄のおさがりばかりを着ていたからか、男の子と間違われるのは当たり前。中高時代はお洒落よりも、興味があるのは読書とスポーツ観戦。
背も高くて、フリフリのスカートよりジーンズが似合う自覚だってある。
名前だけは一人前に女の子で、一馬の言う通り、私には相応しくない。四人目も男の子に違いない、と思っていた母が『ゆうき』という響きだけ決めて漢字をあれこれ迷っていたけれど、女の子だと知ってこの漢字に決定したらしい。
周りからも、一馬からも『女の子らしくない』というレッテルを張られて、私もそれを当然のように受け入れてた。でも、それでも本当は女の子らしさに憧れたりもしてた。
大学に入って、少しずつでもいいから変わろうと思ったのに。『優姫』という名前の似合う女の子になろうと思ったのに。
なぜか私のそばには一馬がいて、彼への気持ちも断ち切れないまま、ずるずると変われないでいる。周りに対しても、私は一馬の理想的な『ユウ』という存在でいる。
でも、彼の親友でいられるなら、恋人ではなくても近くでいられるなら、それでもいいと思った。
やっぱり変わるのは怖い。今更な気がして。お洒落する私を一馬は、どう思うんだろう。似合わないって一蹴されるのもわかってて、そのことに傷つく自分も簡単に予想がつく。
やっぱり女子だって思われたとしても、そうなると今の関係を壊す気がして、私は踏み出せないままでいた。
だから、真紀に協力すると言ったのもすべてが嘘じゃない。だって、私じゃきっと手が届かないから。友達や一馬が幸せになって、それで丸く収まるならかまわない。
背も高くて、フリフリのスカートよりジーンズが似合う自覚だってある。
名前だけは一人前に女の子で、一馬の言う通り、私には相応しくない。四人目も男の子に違いない、と思っていた母が『ゆうき』という響きだけ決めて漢字をあれこれ迷っていたけれど、女の子だと知ってこの漢字に決定したらしい。
周りからも、一馬からも『女の子らしくない』というレッテルを張られて、私もそれを当然のように受け入れてた。でも、それでも本当は女の子らしさに憧れたりもしてた。
大学に入って、少しずつでもいいから変わろうと思ったのに。『優姫』という名前の似合う女の子になろうと思ったのに。
なぜか私のそばには一馬がいて、彼への気持ちも断ち切れないまま、ずるずると変われないでいる。周りに対しても、私は一馬の理想的な『ユウ』という存在でいる。
でも、彼の親友でいられるなら、恋人ではなくても近くでいられるなら、それでもいいと思った。
やっぱり変わるのは怖い。今更な気がして。お洒落する私を一馬は、どう思うんだろう。似合わないって一蹴されるのもわかってて、そのことに傷つく自分も簡単に予想がつく。
やっぱり女子だって思われたとしても、そうなると今の関係を壊す気がして、私は踏み出せないままでいた。
だから、真紀に協力すると言ったのもすべてが嘘じゃない。だって、私じゃきっと手が届かないから。友達や一馬が幸せになって、それで丸く収まるならかまわない。