クールな御曹司の蜜愛ジェラシー
来客用駐車スペースに車が停まったのを確認し、私はシートベルトをはずす。車のデジタル時計に目をやれば、もうすぐ日付が変わろうとしていた。
「ありがとう」
短くお礼を告げると、幹弥がなにかを思い出したように「そういえば」と話題を振ってきた。
「弘瀬(ひろせ)先生にも話したんだけど、次はプロジェクターを使いたいんだ」
「わかった。覚えてれば用意しておく」
端的に答えると幹弥はハンドルに腕を預けて苦笑した。
「覚えといてよ。あと、マイクの調子が、あまりよくなかったから、そろそろ電池が切れか、故障気味なのかも」
そこで、私はふうーっと長く息を吐いて軽く項垂れた。そしておもむろに彼の方に顔を向ける。
「あのね、そういうことは仕事中に言ってくれない?」
「言いそびれてたんだよ。事務に顔を出したとき、優姫はいなかったし」
「ほかの人に言えばいいでしょ」
しれっと返され、私は不満げに物申す。私は彼の秘書でもなんでもない。今の内容ならほかの人間でも事足りるはずだ。
「みんな忙しそうだったからね」
「幹弥が話しかけたら、誰かしら手を止めると思うけど?」
むしろ彼と話したがってる同僚は多いし、後輩の女子は「ぜひ、お近づきになりたい」と話してた。
「ありがとう」
短くお礼を告げると、幹弥がなにかを思い出したように「そういえば」と話題を振ってきた。
「弘瀬(ひろせ)先生にも話したんだけど、次はプロジェクターを使いたいんだ」
「わかった。覚えてれば用意しておく」
端的に答えると幹弥はハンドルに腕を預けて苦笑した。
「覚えといてよ。あと、マイクの調子が、あまりよくなかったから、そろそろ電池が切れか、故障気味なのかも」
そこで、私はふうーっと長く息を吐いて軽く項垂れた。そしておもむろに彼の方に顔を向ける。
「あのね、そういうことは仕事中に言ってくれない?」
「言いそびれてたんだよ。事務に顔を出したとき、優姫はいなかったし」
「ほかの人に言えばいいでしょ」
しれっと返され、私は不満げに物申す。私は彼の秘書でもなんでもない。今の内容ならほかの人間でも事足りるはずだ。
「みんな忙しそうだったからね」
「幹弥が話しかけたら、誰かしら手を止めると思うけど?」
むしろ彼と話したがってる同僚は多いし、後輩の女子は「ぜひ、お近づきになりたい」と話してた。