クールな御曹司の蜜愛ジェラシー
幹弥は、穏やかな笑みを浮かべて彼女たちの相手をしていたらしい。こちらを見ても、表情ひとつ変えない。けれど私はわずかに緊張の色を顔に浮かべ、ゆっくりと近づいた。
「最近、どう? 元気?」
なにげなく私は森さんに話題を振った。森さんは二回生で、よく学生支援課に顔を出していたので、私とは顔なじみになっていたから。
「元気ですよ。また色々と相談しに行ってもいいですか?」
「うん。いつでもおいで」
睫毛にはエクステが施され、アイラインもきっちり引かれている目元は印象的だ。メイクは濃いけれど、性格は溌剌として擦れておらず、むしろ純粋。
服装はナチュラル系が好きらしく長い髪はいつもお団子ヘアでまとめられている。
「じゃぁ、ふたりとも、事務の人も来たことだし、そろそろここも出ないといけないから」
私が来たことで、幹弥が話を切り上げようとする。それを受けて、彼女たちは慌て始めた。
「あ、はい。すみません。じゃぁ、桐生先生、また来週」
「片岡さんも、またね」
友達にするような森さんの態度に、私は苦笑しつつ手を振り返した。そしてドアが閉まり、空気が落ち着きを取り戻す。
「迎えに来てくれたんだ」
いつもの口調で声をかけられ、私は幹弥の方に視線を移す。
「マイクをもらいに来たの。ほかの講義でも使うから」
「それは悪かったね。彼女たち、いや森さんか。なかなか積極的で」
森さんの名前が出たことに私はわずかに反応した。
「最近、どう? 元気?」
なにげなく私は森さんに話題を振った。森さんは二回生で、よく学生支援課に顔を出していたので、私とは顔なじみになっていたから。
「元気ですよ。また色々と相談しに行ってもいいですか?」
「うん。いつでもおいで」
睫毛にはエクステが施され、アイラインもきっちり引かれている目元は印象的だ。メイクは濃いけれど、性格は溌剌として擦れておらず、むしろ純粋。
服装はナチュラル系が好きらしく長い髪はいつもお団子ヘアでまとめられている。
「じゃぁ、ふたりとも、事務の人も来たことだし、そろそろここも出ないといけないから」
私が来たことで、幹弥が話を切り上げようとする。それを受けて、彼女たちは慌て始めた。
「あ、はい。すみません。じゃぁ、桐生先生、また来週」
「片岡さんも、またね」
友達にするような森さんの態度に、私は苦笑しつつ手を振り返した。そしてドアが閉まり、空気が落ち着きを取り戻す。
「迎えに来てくれたんだ」
いつもの口調で声をかけられ、私は幹弥の方に視線を移す。
「マイクをもらいに来たの。ほかの講義でも使うから」
「それは悪かったね。彼女たち、いや森さんか。なかなか積極的で」
森さんの名前が出たことに私はわずかに反応した。