初恋は、許されない恋でした。
あぁ……お優しい!
晴瑠は麻生くんのこと冷徹だーっとか言うけど、優しくてかっこよくて、完璧な人だと思うなぁ……。

麻生「っよし、どうぞ。そのまま食べられるから。」


『ありがとう……っ!』

あぁ……麻生くんが剥いてくれました伊勢海老です。輝いて見えます、宝石ですね。

端から見たら彼女に見えるかなぁ……


なーんちゃってー。
無いね!無いよね!
もし彼女だと思われてても

「なんでこんな奴……」

って思われるのがオチだよねぇ。
はぁ……


麻生「ぷっ……ははっ、美鈴、百面相、ははっ!
喜んでると思ったら考え込んで、嬉しがってるなぁって思ったら落ち込んで、一体美鈴は何考えてそんな顔してるの?クスクスッ」


あぁ……、すっごい近くで麻生くんがいるからかちょっと写メ撮りたい気分、いや真面目にね!!!

……って!!
『そ、そんな面白い顔してる?!』

やばいやばい……っ、昔から顔に出やすいけどこんなにとは……っ

麻生「そんな落ち込まないでよ。
……可愛いと思うよ?い、いや、俺はあんまり顔に出ない方だから、羨ましいっていうか。」

か、か、か、可愛い……?!
あ、表情の問題?!
やばいニヤケが止まらない……っ!
ドキドキして、なんかあったかい気分になる。

恋ってこんななんだなぁ……。

『あ、りがとう……?』

麻生「……うん。」



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