とあるカップルの過ごし方
歩いているとチラチラ視線を感じる
今に始まったことじゃないしそろそろ慣れてくる
玲央くんはかっこいいから仕方ない
だけど、だけどさ!!
そんなにあからさまに狙った視線向けないでくれるかなぁ?!
「あの人かっこよすぎ〜♪」
「彼女持ちかぁ……残念」
隣にいる私を見てあからさまに肩を落とす彼女達
ふふん!
って鼻で笑ってにやっとする私は性格悪いですか?
知ってます
その証拠に女の子たちすごく怒った顔見せたもん
でもでも!ぜーったいに玲央くんは渡さないんだからぁー!
……そんな私の様子はバレていたらしくて…
「ばーか。なにしてんだよ。牽制張ってんの?」
ニヤニヤしながら聞いてくる
「し、知らない!」
「なぁ……別に俺がみのりから離れるとか有り得ないしそんなに嫉妬しなくていいのにな」
「……ぐぬぬ」
「なんつー声出してんだよばーか」
────ぽんぽん
笑いながら安心させるように頭を撫でてくる
その笑顔が一番好き…
頭撫でられるのも好き……!
どうしよう……好きが止まんない…
脳みそお花畑って思われたらどうしよう……!
ってかそうなりそうで怖い……!!
いや、既になってるかも?
「……んー!早く行こ!」
上にある手を払うように頭をぶんぶんとふってずんずんと先を歩き出す
恥ずかしいんだもん……心臓壊れちゃいそうだし
「ふっ……照れてんなよ」
玲央くんは余裕があるみたいで鼻で笑われた…
い、いつかぎゃふんって言わせてあげるんだもん!
そう決意しながら、玲央くんの行動に翻弄され、時間はすぎていった──