愛されたい、ただそれだけ
小学校に入って2年生になった頃。
久しぶりに家の中が尋常ではないどんよりに包まれた。
お母さんが悪い病気になったことを知った時の様な嫌な空気が流れていた。
私はもしお母さんが居なくなったらどうしよう、どうしよう。そればかり考えて、不安で。
毎日宿題は後回しでお姉ちゃんと遊んだりしていたが、その日はそんな気持ちになれなくて、なんなのかよくわからない空気の中がむしゃらに宿題をした。
気づくと宿題は終わり、何も話はせずに明日の時間割を揃えた。
そのあと一番上のお姉ちゃんと二人で車で家をあとにした。
車の中で、私の心臓はバクバクしていた。
怖い、怖い。




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