眠らせ森の恋
 なんでだ、と思いながら、つぐみは部屋の隅に行き、取っておいたダンボールを持ってくる。

「王様の耳はロバの耳になってしまうといけないので、では、人に言えないことなら、このダンボールに向かって」
と言ってみたのだが、すぐに、

「却下だ」
と言われてしまう。

 そこで、少し考える風な顔をした奏汰は、
「そうだな。
 悩みはあるかもしれないな」
と言い出した。

「じゃあ、今から寝るから、お前、手を握っててくれ。
 落ち着くから」

 ええっ? と思っていると、よし、寝よう、と手首をつかまれ、引っ張られる。

 そのまま奏汰のベッドに連れて行かれた。

 広いベッドに奏汰は横になる。

「お前も寝ろ」
と言われた。

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