眠らせ森の恋
 しかし、思ったより、ゆっくりと口づけてきたので、つぐみはが柔らかい奏汰の唇が軽く触れた瞬間に、もう突き飛ばしていた。

「むっ、無理ですっ、無理ですっ。
 絶対、無理ーっ!」

 つぐみの力で押し返せるはずもなかったのに押し返せたのは、恐らく、奏汰が力を緩めてくれたからだろう。

「おっ、おやすみなさいーっ」
とつぐみはベッドを飛び降り、自分の部屋へと逃げ帰る。





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