眠らせ森の恋
 




 姫はまだ、ええっ!? という顔で自分見下ろしている。

 そんなびっくり顔の彼女を見上げ、考えていた。

 どうしたら、もう一度、王冠がこの手に入るだろうか。

 姫の相手の証(あかし)である王冠が――。

 この眠らせ森の姫だか魔女だかわからない奴に、木の器に入った手製の酒でも差し入れてみようか?




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