眠らせ森の恋
言い返せる元気もずいぶん出て来たようだ。
「まあ、考えてみれば、いいところもないでもないでもないし」
と言うと、また誰かが笑う。
さっきから、なにか思い当たる節のある人が笑っているようだ。
「縁あって、こうして一緒に居るわけですから。
仕方がない。
貴方がよろけたときには、私が手を貸してあげますよ。
その代わり、私が困ったときには、貴方が私に手を貸してください。
人って、不満を抱きながらも、そうやって支え合い、補い合いながら、生きてくのかなって思いました。
始まりはどんな風でも――」
自分のしょうもない話を何故かみんな黙って聞いていた。
つぐみは前を見て、
「というわけで、ふつつか者ですが、皆様、よろしくお願い致します」
と頭を下げた。
何故かまた、拍手が起こる。
そして、何故か少し元気になったらしい奏汰はひとりでしっかり立っていて。
彼が頭を下げると、西和田が絶妙のタイミングで会議の始まりを告げる。
傍目に見ていても、息が合っている風に見えた。
「まあ、考えてみれば、いいところもないでもないでもないし」
と言うと、また誰かが笑う。
さっきから、なにか思い当たる節のある人が笑っているようだ。
「縁あって、こうして一緒に居るわけですから。
仕方がない。
貴方がよろけたときには、私が手を貸してあげますよ。
その代わり、私が困ったときには、貴方が私に手を貸してください。
人って、不満を抱きながらも、そうやって支え合い、補い合いながら、生きてくのかなって思いました。
始まりはどんな風でも――」
自分のしょうもない話を何故かみんな黙って聞いていた。
つぐみは前を見て、
「というわけで、ふつつか者ですが、皆様、よろしくお願い致します」
と頭を下げた。
何故かまた、拍手が起こる。
そして、何故か少し元気になったらしい奏汰はひとりでしっかり立っていて。
彼が頭を下げると、西和田が絶妙のタイミングで会議の始まりを告げる。
傍目に見ていても、息が合っている風に見えた。